借地権割合って一体何?

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相続する際に借地権に関係する土地があって、相談をしに行ったら、「借地権割合は6割です。」って言われました。借地権割合って言葉は全く聞いたことありません。一体何のことでしょうか。土地の中の借地権の面積の割合のことかな、なんて最初は思っていました。

これは違います。では本当の借地権割合の意味とは何でしょうか。これから見ていきましょう。

借地権割合とは

借地権割合とは、土地の価値に対する借地権の価値のことです。借地権付きの土地の価値は、土地そのものの価値と借地権によってもたらされている価値の両方を足したものになります。このうち、借地権の価値の部分が借地権割合にあたります。

借地権割合が6割の土地を例にすると、土地そのものの価値は残りの4割になります。土地全体の価格は、借地権付きの土地の場合、土地そのものの価値だけではないのです。あなたがもし借地権者(土地の借り手)なら、借地権割合が高いとご自分の財産が多いということになり、借地権設定者(土地の貸し手)ならば、割合が低い方が、ご自分の財産は多いということになります。

借地権割合はどのように決まる

借地権割合を決めるのは国税庁です。相続税などの課税目的から毎年決めています。国税庁のホームページから、財産評価基準書、路線価図で確認できます。土地ごとに借地権割合の基準があり、A~Gの7段階に分かれており、最も高いAが90%となっており、そこから10%ずつ下がっていき、一番下のGは30%です。

一般的に言えば、商業地などの場合は借地権割合の評価が高く、住宅地の方が低めではあります。これは商業地のような場所は土地を借りたい人や企業が多いために、土地全体の価値の中で借地権の価値が高まっていることが要因です。

→借地権を相続する際に理解しておくべきポイント

借地権割合と実際の取引価格

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借地権割合は、土地の取引の基準となっているのか。実際の取引においては、土地の形状とか、今後の周囲の状況、今までの借地権設定者と借地権者の関係などいろいろな要因も絡んで価格が決まります。借地権割合を無視することはないと思いますが、そのまま反映されることもまずありません。

参考の一つといったところです。借地権割合が重要になるのは、相続が絡んだ時ということのようです。相続税目的の基準なのですから、当然そこでは基準となってきます。

今後の借地権割合の動向

地価は、長らく低下傾向にありましたが、数年前から上昇の兆しが見え始め、2018年には3大都市圏では商業地、住宅地ともにプラス、その他の都市圏においてはそれを上回るプラスの傾向となっています。

借地権割合は、毎年変更されます。この傾向のまま行けば、とりわけ上昇傾向の強い都市圏の商業地の土地は、高い価値に変更されそうです。逆に地方圏は下落傾向が商業地、住宅地ともに続いています。このままいくと、借地需要はますます低下し、借地権割合も低下しそうです。

借地権割合が高くなると

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借地権割合が高くなるとどうなるのか。まず借地権者側からみれば、財産が増えるということになります。いいことに見えますが、相続税、贈与税は支払額も増えることになるので、特に相続した借地権を売却する時は注意が必要です。

借地権は、建物の所有を目的とする地上権又は土地の貸借権(借地借家法第2条1号)です。借地権が地上権になっていれば、借地権を自由に譲渡したり、転貸したりできます。しかし、土地の貸借権だった場合には、譲渡や転貸に借地権設定者の承諾が必要になります。

もし無断で借地権を譲渡、転貸してしまい、第三者に使用させてしまうと、借地権設定者に借地契約を解除する権利が生じてしまいます。従って、借地権設定者の承諾を求める必要があります。もっとも、借地権設定者が拒否した場合には、裁判所がこれに代わる許可を出しますから、借地権を譲渡できるのですが、承諾を求めることは忘れてはいけません。

なお、買取は借地権設定者に優先権があります。また、借地権設定者とトラブルになっていたり、借地権設定者をよく知らないといった場合には、裁判所の許可など手続きに時間がかかる場合があります。すぐには売れないということになるかもしれません。

そうなると、相続税の支払いが、資金繰りの面で厳しくなることも考えられるのです。そうならないためには、早めに計画を立て、資金に余裕を持たせておくことが大切になります。逆に借地権設定者側から見ると、財産が少なくなるわけですから、早く売却しておくことを検討すべきということになります。

土地を売却しても借地権は消滅しませんから、借地権者に対する心配はいりません。

逆に低くなると

借地権割合が低くなる時には、借地権者の財産は少なくなるので、借地権の譲渡を検討すべき時かもしれません。もっとも、ほかに住むところを探さないといけませんが。借地権設定者は、財産が増えますが、相続税も増えますからご注意ください。

ということです。土地を借りる人も少なくなっているわけですから、買ってくれる人も減っていますし、簡単にお金に代わりません。資金繰りに余裕を持たせてください。

→借地権の更新や更新料のトラブルが起こる原因と対策

借地権割合は、借地権の種類によっても異なる

借地権割合は、普通借地権か、定期借地権か、それとも使用貸借かによっても異なってきます。借地権割合の決定の際には、普通借地権を前提にしています。定期借地権の場合には、借地権の残存年数が重要な要素として加わってくるようです。

なお使用貸借には、借地権の評価はつきません。そもそも借地借家法の対象ではありません。親子間で無償の貸し借りをしている場合はこれですから注意しましょう。

借地権割合を生かす

借地権割合が使われるのは、主に相続の場面になります。しかし、早くから知っておくことで、相続対策になるかもしれません。地価が高まったり、低下したりしそうな場合に備えられます。例えば、借地権者や借地権設定者が存命のうちに借地権や土地を売却しておくことも、借地権割合の動向に応じて考えることができるかもしれません。

また、「借地権割合」などと言えば、不動産会社も少し売却先に関して取り組み方が真剣になるかもしれません。そして、何よりも相続に対する意識を変えるかもしれません。相続の時に慌てないように、財産を整理するということに関心が向いていくと思います。

借地権割合という基準があるということを知っていると、いろいろやることも変わってくると思います。役に立てられることはほかにもあるかもしれません。

参照:借地権 無料相談ドットコム > 借地権 相続https://www.syakuchi-soudan.com/souzoku.html